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Interview with Kinga de Jongh (Japanese ver.)

Q. こんにちは。本日はインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございます。まずは、初めてKinga de Jonghさんや作品に触れる方々に向けて、自己紹介をお願いできますでしょうか?また、制作を始められたきっかけについてもお聞かせいただけますか? A. 私はオランダに住む抽象画家です。編集と出版で修士号を取得しており、商業デザイン、版画、デジタルアートの教育を受けています。これまで、印刷所やデザインスタジオでデジタルグラフィックデザイナー、版画家、コンセプトアーティスト、DTPスペシャリストとして働いてきました。2018年に独立することを決意し、自分のプロジェクトに専念するようになりました。これはこれまでで最良の決断だったと言えます。現在もデジタルでの制作を行いますが、それはあくまで自分自身の楽しみのためであり、依頼を受けたものではありません。現在、私が情熱を全力で注いでいるのは、伝統的なアートです。技法やスタイルを実験し、探求するのが大好きです。伝統的な絵画は、私がずっと求めていた充実感を与えてくれます。 Q. 作品の中で、キャリアにおいて重要な転機となった作品やシリーズがあれば、ご紹介いただけますか? A.  そのような瞬間は2回ありました。最初は、オフセット印刷やスクリーン印刷をやめ、モノタイプに取り組み始めたときです。この技法は、これまで使用した中で最も満足のいくものでした。クラシックで、手作業が多く、直感的で、何よりも個人的なものだったからです。私はこの技法で実験を始め、「Variables」シリーズの最初の作品が完成したとき、正しい方向に進んでいると確信しました。このような完全な啓示と心の平安を同時に得られる瞬間は滅多にありません。そしてそれがその1つでした。 もう一つの瞬間は、メディウムや重いテクスチャに興味を持ち始めたときです。数日間、持っている材料を使って特定の種類のテクスチャをどうやって作り出すかを考えていました。充填剤、セメント、パテ、石膏などの建材から石工の副産物に至るまで、さまざまな製品や組み合わせを試しました。アートストアで手に入る既製のアーティスティックペーストに頼らず、最初から最後まで自分自身の創作にしたかったのです。そしてついに、長い時間をかけて、絵画「U041119」の前に立ち、「これだ」と思いました。 ...

Interview with Raffaella Bruzzi (Japanese ver.)

 


Photograph taken by @corinne_genier, @marco_samuse2



Q. u1ギャラリーへようこそ。このたびインタビューの機会をいただけたこと、心より感謝申し上げます。まずは自己紹介と作品についてお聞かせください。そして、アート制作を始められたきっかけについても教えていただけますでしょうか。

 

A. 私は独学で絵画を学んだアーティストであり、3人の子供を育てる母親でもあります。現在は銀行員として働きながら、環境工学(ミラノ工科大学)の学位を持ち、ローザンヌ大学医学・生物学部で生命科学の博士号を取得しています。ミラノで生まれ、ノヴァーラで育ちました。ローザンヌにはエコール・ポリテクニーク連邦大学(EPFL)のエラスムス交換留学をきっかけに初めて移住し、その後、学士課程の卒業論文執筆と博士課程の研究のために、再び移り住みました。

絵を描きたいという思いは幼少期からありましたが、実際に初めてキャンバスに向かったのは第一子を出産した後のことでした。当時は母親業と銀行員としての仕事を両立しながら、新しい挑戦として絵を描き始めました。絵を描くことで、自分自身と向き合う時間を持ち、日々の忙しさから解放される感覚を得ることができました。抽象主義への興味は早くから芽生えており、形や色を自由に探求し、自分の感情や思いを表現できることに強く惹かれました。

妊娠9か月目には、人生初の展覧会を経験しました。開催の2週間前、ギャラリーのオーナーから「予定していたアーティストが急遽キャンセルになったため、ぜひあなたの作品を展示してほしい」とお声がけをいただきました。準備不足ではありましたが、この貴重な機会を逃したくないと思い、出展を決意しました。展覧会は無事に終了し、その数時間後、予定通り長男レオナルドを出産しました。そのおかげで、幸運にもオープニングとクロージングの両方に参加することができました。

その後の数年間は非常に多忙な日々が続きました。厳しい仕事と幼い子供たちの世話を両立させながら、夜や夕方に絵を描くことが多くありました。絵を描き始めると、時間を忘れるほど没頭し、空腹や疲れを感じることなく何時間も制作に取り組むことができました。2017年以降はパートタイム勤務に切り替え、アートが私の生活においてより大きな役割を果たすようになりました。それ以来、週に2日を制作に充て、さらに夜や週末の時間を活用して作品を作り続けています。また、毎年2~3回の展覧会に参加することを目標としています。

今では、絵を描くことは私にとって欠かせない存在であり、人生そのものと言っても過言ではありません。






Q. 制作の過程や、作品に表現する方法についてお聞かせいただけますでしょうか。


A. 私は、さまざまな色彩や素材を組み合わせることで生まれる効果を追求し、新しい技法を繰り返し試すことを大切にしています。このプロセスを通じて、意図しない発見や創造の喜びを感じることができ、それが私の制作活動の原動力にもなっています。

これまでにいくつかのシリーズを制作してきました。最初に手がけた「METAMORFOSI」シリーズは、青と赤を基調とし、私の作品の中でも特に素材感が強いものです。このシリーズでは、鮮やかな色彩で創り上げた架空の形状を樹脂で覆い、ガラス化したような光沢を持たせています。これにより、木の樹皮や大地の表面を思わせるような独特の質感を表現しています。制作過程は非常に時間と労力を要し、計画に縛られることなく直感的に形が生まれていきます。このプロセスは、物質や色彩を何層にも重ねることで進行し、興奮と挫折が交錯する中で完成へと近づいていきます。

その後、「MATERIA」というシリーズを制作しました。このシリーズでは、色彩よりも物質そのものが主役となり、主に単色または二色の構成で表現されています。一方、「COLORS」では、物質よりも色彩に重点を置き、多彩な色を用いることで、より豊かな表現を目指しました。さらに近年では、「I PAESAGGI DELL'ANIMA(魂の風景)」や「IL MIO MARE(私の海)」というシリーズを制作し、油絵の技法に取り組みました。これらの作品では、感情や内面的な風景を詩的に描くことを意識して制作を進めました。






Q. 作品の表面に特別な色や道具を使用されていますか?


A. 私は、作品制作において多様な素材を組み合わせることで独自の表現を追求しています。主に使用するのは、チョーク、大理石の粉、海岸の砂、糸、錆びさせた鉄の粉、木材、金箔などです。それ以外にも、エナメル、絵具、樹脂、インク、クレヨン、タール、セメント、また市場で入手可能な色彩の透明感や輝きを強調するための特殊なメディウムを取り入れることもあります。これらの素材を使うことで、作品に多層的な質感と深みを加えています。

近年では、油絵を用いた抽象的な風景画の制作に注力しています(なんと素晴らしいプロセスでしょう!)。自然の色彩を活用し、主に海をテーマにした「IL MIO MARE(私の海)」シリーズや、広がりと孤独感を描いた「I PAESAGGI DELL'ANIMA(魂の風景)」シリーズを手がけています。これらの作品は、私にとって感情や内面的な世界を詩的に表現する重要な挑戦となっています。






Q. 作品のインスピレーションはどこから得ていますか?また、制作時に役立つものについても教えていただけますか。


A. 最初に思い浮かぶのは、ロスコ、スーラージュ、ライマン、ブルリといったアーティストたちです。創作を始めた頃は、特に印象派の巨匠たちに影響を受けました。光を操る魔術師と称されるモネの「睡蓮」シリーズや、女性への情熱を大胆に表現したアメデオ・モディリアーニの作品は、私にとって特に印象的なインスピレーションの源でした。

現在の私のインスピレーションは、主に自身の人生経験や感情、そして内面的な思いから得られるものがほとんどです。自然、特に海の存在は創作に欠かせません。波が打ち寄せる音、塩風の香り、果てしなく続く水平線など、これらのイメージは私が描くとき、常に心の中で鮮明に広がっています。これらは私にとって、感情をキャンバスに映し出すための大切な道しるべです。






Q. ご自身のアートを通じて、観客にどのようなことを感じ取ってほしいとお考えですか?


A. 私は、言葉を使わず、絵画を通して人々の心に直接語りかけることを目指しています。私の作品は、私自身の本質やその一部を映し出そうとするものですが、それをどう感じるかは観る人それぞれの自由です。その時の気持ちや感情に応じて、自由に解釈されることで、時には強い感情を引き起こし、時にはそうでないこともあります。それでも、私の作品が対話や交流の場となり、新たな旅の始まりとなることを願っています。

言葉を交わしたり、相手を知る必要もなく、絵画を通じて他人の魂に触れることができるのは、他に類を見ないスリルです。作品が購入されるかどうかに関わらず、私の創作物を通じて誰かの心に響くことができた瞬間、それがアーティストとして何よりの喜びです。これは、物質的な満足感ではなく、純粋に精神的な充足感です。幸いにも、私は物質的な理由で絵を描いているわけではありません。

特に忘れられないのは、数年前に初めて海外で作品が売れた時のことです。それは、インスタグラムを通じてチリの見知らぬ方が私の作品を購入してくださったという出来事でした。この経験は私にとって大きなインスピレーションとなり、今でも創作への原動力となっています。

抽象絵画の分野に挑戦しようとしている方々には、「夢を持ち、計画し、実行すること」をアドバイスしたいです。そして何よりも、どんなに困難な状況にあっても、決して落胆しないでください。なぜなら、そうした瞬間こそ、最も素晴らしい作品が生まれる可能性があるからです。


Q. 夢のプロジェクトは何ですか?また、アーティストとしての計画や抱負について教えてください。


A. 現在、私は150×150cmの非常に大きな絵画を5点制作しています。テーマは海と風景で、それぞれの作品が異なる視点から自然の美しさや感情を表現することを目指しています。私の計画を一言で表すならば、「絵を描き続けること」です。2024年の夏までに、ローザンヌやジュネーブで予定されているいくつかの展覧会に出展する予定です。

私の夢は、いつかアメリカと日本で個展を開催することです。この夢を実現するために、私はこれからも挑戦を続け、情熱を持って作品制作に取り組んでいきます。








連絡方法
アーティスト : 
Raffaella Bruzzi
ウェブサイト : https://www.raffaellabruzzi.com/
インスタグラム : @raffaellabruzzi_art

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